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AI時代にエンジニアが生き残る方法と、会社との正しい付き合い方
投稿日:2026/3/19
AI時代にエンジニアは不要になるのか
「AIでエンジニアは不要になるのではないか?」
最近よく聞く話題です。
結論から言うと、エンジニアは不要にはなりません。
少なくとも日本では、今後もしばらく需要は増え続けると考えています。
もちろん、AIによって開発効率は上がり、仕事の内容は変わっていくでしょう。しかし、実際の現場を見ていると「エンジニアそのものが不要になる」という状況は想像しにくいのが正直なところです。
理由は大きく5つあります。
- システムは複雑化し続けている(技術の高度化、領域の細分化)
- 経済基盤が大きく崩れていない限りIT投資は続く
- 企業は外注から内製化へシフトしている(内製化に伴い、IT人材の直接雇用枠が新たに生まれる)
- AIで作業は減っても責任は減らない(むしろ増える)
- グローバル化の揺り戻しで国内人材の価値が相対的に上がる
それぞれ詳しく説明することもできますが、この記事ではそこを深掘りするつもりはありません。ここで言いたいのは、「エンジニア需要そのものは消えない」という点です。
むしろ変化するのは、会社と個人の関係だと思っています。
これからは、会社はより「即戦力」を求め、個人は「環境とキャリア」を、より吟味していくと感じています。
近年、新卒採用中心だった大手企業も、キャリア採用に力を入れています。
ただし、これは「転職が有利になる」という単純な話ではありません。会社という組織と、個人のキャリアを分けて考えると、この両者の利害が出会う場所として「キャリア採用(転職市場)」が機能していると考えます。
この記事を通じて、この「会社と個人」という視点から、エンジニアのキャリアについて少し整理してみます。
現場で感じるエンジニアの現実
私はPL(プロジェクトリーダー)レベルのクラウドエンジニアとして仕事をしています。
日々の業務の中でAIも活用していますが、その作業効率の高さは確かに実感しています。
ただし、その効果は部分的だと感じています。
私の感覚では、AIは
「なんでも言うことを聞く後輩や先輩、専門家が増えた」
ような存在です。
提案資料や設計ドキュメントの作成、構築手順の整理、実装コードの作成などでは非常に高いパフォーマンスを発揮します。特に資料作成や構築作業の初期段階では、AIによる生産性向上を強く感じています。
しかし、すべてをAIに任せられるわけではありません。
例えば、作成された資料の承認や、構築結果の評価です。
インフラの世界で言えば、IaC(コードでインフラを管理する手法)のコードレビューのような作業になります。
こうした最終的な品質判断は、私自身が行っています。
また、資料の説明も私が行うため、根拠や背景を自分の言葉で説明できなければ納得してもらえません。
そして、AIの出力が想定通りでなかった場合の修正は、人間のエンジニアに指示するよりも手間がかかることがあります。
その原因はいくつかあります。
一つはプロンプトの不備です。
もう一つは前提知識の欠如です。
そもそもAIに指示を出す人間が、その分野に精通していなければなりません。
仕事の正解を高い精度で理解していなければ、AIの出力が正しいかどうか判断できないからです。
さらに、AIには独特の癖があります。
- 知ったかぶりする傾向
- 必要以上に深く検索しようとする傾向
- 結論を急ぎすぎる傾向
- 過度に正規化しようとする傾向
こうした特性を理解したうえで、
自社のフォーマットや業界の慣例に合わせて出力させる指示が必要になります。
つまり、AIを使いこなすためには
- 仕事の正解を理解する力
- 前提を整理して指示する力
- 出力を評価する力
が求められます。
これらは、会社組織において言われる「仕事ができる人」のスキルと、本質的には変わりません。
もちろん、近い将来AIがより多くの仕事を置き換える可能性はあります。
しかし、この記事を書いている時点では、数年で劇的に変わるような仕組みではないと感じています。
個人的に、この問題は 「人間の脳が作れない」という課題に似ている と思っています。
AI時代のエンジニアの戦い方
企業はこれから、AIを使った業務効率化と人材の最適化を優先していくでしょう。
その中で、現役エンジニアに必要なのはAIを恐れることでも、盲信することでもありません。
適切な距離感を掴みながら使いこなしていくことだと思います。
私自身はAIを、Excelやエディタと同じような仕事の補助ツールとして扱っています。
提案資料の作成、設計整理、構築手順の整理、コード作成などではAIは非常に有効です。
しかし、それはあくまで作業効率を上げるための道具です。
本当に重要なのは、その余力を使って
自分の専門分野を広げたり、より深く理解することだと思います。
これから厳しくなるのは誰か
AIの影響を強く受けるのは、むしろエントリーエンジニアかもしれません。
特に、短期間で転職を繰り返しながら経験を積もうとする
いわゆるジョブホッパーは厳しくなる可能性があります。
これまでのIT業界では、新人はOJTの中で徐々に仕事を覚えていくことが一般的でした。
しかし今後は、
そのOJTで任されていた単純作業の多くがAIに置き換わる可能性があります。
つまり、新人が「経験を積むための仕事」そのものが減っていくかもしれません。
AIは「Officeの次の前提ツール」
少し前まで、ITに関わる職場では
「Officeが使えること」 は当然の前提でした。
これからはそれと同じように
「AIが使えること」が前提条件になる可能性があります。
基本的な技術情報や社内情報の調査は、
AIを使って収集する前提で仕事が設計される時代になるかもしれません。
最後に残る差は人間力
では、エンジニアは何で差別化すればよいのでしょうか。
私は最終的には、人間力だと思っています。
- それは誠実さである
- それは愛想と穏やかさである
- それは最も基本的な報連相である
- そして、約束を守ることである
会社は人間組織です。
そのため、長く働く環境では能力だけでなく
人として信頼できるかどうかが非常に重視されます。
能力そのものは、AIを含む様々な技術によって補助・代替されていく可能性があります。
しかし、信頼関係の中で仕事を進める力は、今のところ技術では置き換えられていません。
そしてここまで考えると、次の疑問が出てきます。
では、エンジニアは会社という環境とどのように付き合えばいいのでしょうか。
会社との正しい付き合い方
私はこれまでに、3回の転職を経験しています。
転職理由はすべて同じでした。
「現職で学べることがなくなった。もっと困難な仕事をしたい」 というものです。
ちなみに最初の仕事は、保守業務でした。
一日中プリンターのインクと用紙を交換する仕事です。
この会社には1年勤めましたが、その後退職しました。
この経験も含めて思うのは、
会社は自分の資産でもなければ親友でもないということです。
会社はあくまで組織です。
いつでも離脱できるし、いつでも参加できる。
感覚としては、ゲームコミュニティに近いと思っています。
ただし、ゲームと同じで参加するには条件があります。
最低限の能力やスキルがなければ、その環境を楽しむことはできません。
また、会社を離れるときにも条件があります。
例えばチーズやワインのように、
ある程度の熟成期間が必要です。
早く引き上げすぎたワインは、まだ本来の味になっていません。
会社も同じで、熟成の途中で切り上げてしまうと、経験がまだ資産に変わりきれていないことがあります。
会社と個人は、それぞれ異なる利害を持っています。
会社には会社の目的があり、個人には個人のキャリアがあります。
そのため、両者の関係は
利害のベクトルの合成のようなものだと思っています。
個人と会社のベクトルが同じ向きに揃い、互いを加速させている状態——これが理想です。
逆向きや直交している状態では、いくら個人が頑張っても成長の加速は得られません。
一方で、会社を変えることはほぼ不可能です。
しかし、自分自身はいつでも変えられます。
環境に順応しながら、
その会社が求めている能力を伸ばしていくことも一つの戦略です。
そしてもう一つ重要なのが、会社のロール(役割)を理解することです。
会社は人の集まりですが、同時に役割で動く組織でもあります。
自分のロールを理解し、
よく関わる先輩や後輩のロールも理解する。
この構造が見えてくると、
誰に何を働きかければよいかが明確になります。
無駄な動きが減り、結果的に仕事の主導権を自分が持てるようになっていきます。
株式会社システムサポート ソリューションサービス事業部の環境
まず自己紹介がまだでした。
改めて、ソリューションサービス事業部インフラチームの 野口と申します。
まだ幼い男児が2人いる、不肖の父親でもあります。
現在は入社5年目で、エンジニアとしてのキャリアは10年目です。
これまで一貫してインフラエンジニアとして仕事をしてきました。
ただ、ときどきフルスタックエンジニアを夢見てアプリ領域に手を出しては火傷して戻る、ということも繰り返しています。
今回は、そんな私の視点から見た 弊社と弊部の環境について書いてみます。
弊社の環境
基本的な福利厚生は、ほぼ揃っています。
私自身も、上の子と下の子の両方のタイミングで
合計9ヶ月の育休を取得させてもらいました。
また、
- リモートワーク、在宅勤務手当、フレックス制度
- 401k
- 資格支援奨励制度、研修受講サービス
- 永年勤続表彰制度
- 従業員持ち株会制度
- ベネフィットステーション
- 家賃補助制度※規程条件を満たす場合
など、働く環境として魅力的な制度は整っています。
社是である 「至誠と創造」 も、個人的にはとても共感しています。
誠実さを土台に、創造的であり続けるという姿勢は、私の仕事観とかなり一致しています。
また、社内ポータルや申請処理がすべて電子化されているため、
リモートでも申請等の手続きに困ることはありません。
弊部の環境
ソリューションサービス事業部の文化を一言で表すなら
「良い意味での Up or Stay」 です。
やる気や能力があれば、幅広い裁量が与えられます。
挑戦する場も多く、手を挙げた人がチャンスを掴む文化があります。
一方で、「Stay」は単に現状維持を意味するわけではありません。
焦らず自分のペースで成長する人を見捨てない環境でもある、という意味です。
また、新しい技術や製品の利用についても強い規制や縛りはありません。
もちろん、使用前に相談や申請は必要ですが
合理的であれば ほぼ利用可能です。
給与水準も個人的には満足しています。
少なくとも家族4人を養う程度はいただいています。
また、部内の検証環境として
- Azure
- AWS
- OCI
が利用できます。
さらに、Entra ID や 外部ID なども申請すれば利用可能です。
成長環境
弊部は現在、成長と変革のタイミングを迎えています。
ここ数年で組織規模は
約50人から70人以上まで増えました。
その分、各チームの目標は高く、
個人のロールにも高い理想が求められます。
これは多くの企業の花形部署に近い環境では、よくあることだと思います。
そのため、成長意欲の高い人には良い環境です。
一方で、マイペースにのんびり働きたい人にはミスマッチかもしれません。
オフレコ(正直な話)
最後に少しだけ正直な話も。
成長真っただ中のため、ドキュメントの整備が追いついていない部分はあります。
最初は戸惑うかもしれません。
ただし、同僚や先輩、上司は良い人が多いので
安心して質問してください。
個人的には部内ポータルを導入できたら嬉しいと思っています。
会社は新宿ですが、私は千葉県在住のため通勤には 約1時間半ほどかかります。(完全に個人的な事情です。)
チームや案件によっても変わりますが、
現在の出社頻度は週1回程度のハイブリッド勤務です。
また、現状では組織の成長の起点が
個人に委ねられている部分はあります。
そのため、技術や知識が属人化している面も否めません。
ただ、それでも個人的には
挑戦したい人にとっては面白く、成長を感じられる環境だと思っています。
もしこの記事を読んで
「こういう環境なら面白そうだ」と思った方がいれば、
ソリューションサービス事業部にマッチすると思います。
ぜひ、一緒に仕事ができると嬉しいです。
最後までお読みいただきまして、ありがとうございました。
野口大貴(1992年生まれ 2022年入社)
株式会社システムサポート フューチャーイノベーション事業本部
ソリューションサービス事業部所属。
インフラエンジニア。AWS、Azureの基本設計から運用までを担当。開発もたまにやります。マイホットトピックはセキュリティです。
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