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【Azureデータ分析基盤】PowerBIサービスとSQLDBの連携
投稿日:2024/7/02
はじめに
こんにちは、システムサポートの佐藤です。
今回はデータ分析基盤の「データの可視化」において使用するPowerBIとデータマートのデータを連携する方法についてご紹介させていただきます。
データ分析基盤の概要について知りたい方は こちらの記事 をご覧ください!
データ分析基盤の概要について知りたい方は こちらの記事 をご覧ください!
前提
今回の記事ではデータ分析基盤における可視化の範囲に焦点を絞り、可視化ツールにデータを取り込む方法を紹介します。
可視化ツールでデータを分析する方法については、今回の記事においては触れませんので、あらかじめご了承ください。
可視化ツールでデータを分析する方法については、今回の記事においては触れませんので、あらかじめご了承ください。
- PowerBIとは?
Microsoft製のデータ可視化・分析用ツールです。オンプレミス/クラウドを問わず、様々なデータソースを取り込み、グラフなどの形でデータを可視化することができます。
PowerBI Desktop と PowerBIサービスの2種類があり、今回はブラウザで利用するPowerBI サービスに、SQLDBのデータを取り込むための連携方法を紹介します。
PowerBI – SQLDBの閉域網での連携を実現するにあたって、オンプレミスデータゲートウェイを使用します。
- オンプレミスデータゲートウェイとは?
オンプレミスデータゲートウェイは、クラウド外のオンプレミスデータと、Microsoftクラウドサービスを安全につなぎデータ転送を行うサービスです。
PowerBIサービスとSQLDBを連携するために、Azure VMにインストールして使用します。
システム構成
今回使用するシステム構成を以下に示します。

ローカル環境のPCからVMへはリモートデスクトップで接続するため、
あらかじめローカルPCのIPアドレスのインバウンドアクセスを許可する設定にしてください。
あらかじめローカルPCのIPアドレスのインバウンドアクセスを許可する設定にしてください。
構築手順
1. オンプレミスデータゲートウェイの構築
メールアドレスの入力画面では、管理者となる組織ユーザのメールアドレスを入力してください。
PowerBI サービスを使用する際はこのユーザでログインしてください。

PowerBI サービスを使用する際はこのユーザでログインしてください。

次の画面で「このコンピュータに新しいゲートウェイを登録します。」にチェックを入れ、次に進みます。


ゲートウェイ名と回復キーの設定をし、「構成」をクリックします。

ゲートウェイの構築が完了し、PowerBI と SQLDBを連携する準備が整いました。


以降PowerBIサービスを利用しSQLDBのデータを参照する際には、オンプレミスデータゲートウェイのインストールされたVMを起動しておきます。
2. PowerBIとSQLDBテーブルの連携
PowerBIサービスにアクセスし、ゲートウェイの作成時に使用したメールアドレスでログインします。
画面右上の歯車から、「接続とゲートウェイの管理」をクリックします。


画面左上の「新規」をクリックし、先ほど作成したゲートウェイの接続設定をします。


入力欄を下記のように埋めます。
- 「オンプレミス」にチェック
- ゲートウェイクラスター名
- (1.の手順で構築したゲートウェイ名)
- 接続名
- 任意の文字列
- 接続の種類
- SQL Server(プルダウンリストから選択)
- サーバー
- (Azure SQL Serverの名前)
- データベース
- (Azure SQL Databaseの名前)
- (Azure SQL Databaseの名前)
- 認証
- OAuth 2.0
- シングルサインオン
- 「DirectQuery に Kerberos」
- プライバシーレベル
- プルダウンリストから「組織」を選択
- プルダウンリストから「組織」を選択
3. 接続確認
ローカルのPCからPowerBIサービスにアクセスし、2番の手順で使用していたユーザ、もしくは同じ組織メールアドレスのユーザでサインインします。
- ナビゲーションペインの「ワークスペース」→「新しいワークスペースを作成」を選択、任意のワークスペースを作成
- 作成したワークスペースで「新規」→「データフロー」を選択、その後右上の「テーブルの追加」を選択
- データソースに「Azure SQL Database」を選択
- その後、サーバー名とデータベース名を入力
- 「接続の編集」で認証の種類が「組織アカウント」になっていることを確認し
「サインイン」→組織のADアカウントでサインイン後、「次へ」
- 取り込むテーブルにチェックを入れ、
「データの変換」を選択するとSQLDBからデータセットを読み込みます。
データベース上のテーブルが一覧で表示されれば、連携は成功です!
まとめ
今回はオンプレミスデータゲートウェイを使用してPowerBIサービスとSQLDBを連携する方法についてご紹介しました。
今回はシンプルな構成での構築をご紹介しましたが、VMやSQLDBへのパブリックアクセスを無効化し、閉域網で通信したい場合でも、今回の手順で実現が可能です。
今回はシンプルな構成での構築をご紹介しましたが、VMやSQLDBへのパブリックアクセスを無効化し、閉域網で通信したい場合でも、今回の手順で実現が可能です。
佐藤凜(1999年生まれ 2023年入社)
株式会社システムサポート フューチャーイノベーション事業本部
ソリューションサービス事業部所属。
主にAWS, Azureのデータ分析基盤を中心とした案件に従事。