ニュース&ブログ
これからRDS始める人必見!(②RDSのインスタンス起動~DBインスタンス起動・接続確認~)
この記事は最終更新から3年以上経過しています。内容が古くなっている可能性があります。
投稿日:2016/8/5
「Oracle+AWS」の環境が短時間でセットアップできるAmazon RDS (以下RDS)サービスのスタートアップの手順について記載します。前回はRDS へのサインイン~DBサブネットグループ、セキュリティグループの設定について記載しました。今回はDBインスタンスを起動します。Amazon RDSやマニュアルについては前回をご参照ください。
検証で構築する環境と実施する内容
検証で構築する環境を紹介します。AWS上にRDS(Oracle 11gR2)を一つ作成し、検証環境上のOracle Client 11gR2から接続します。
図1:検証環境の構成

AWSにアカウントが作成されているものとします。
① AWSマネジメントコンソールにサインアップ
② DBサブネットグループの作成
③ セキュリティグループの変更(アクセス許可するIPを設定)
④ DBインスタンスの起動 (今回は④から。)
⑤ DB接続確認(Oracle ClientからAmazon RDSに接続)
以下に設定例を記載します。
④ DBインスタンスの起動
(1) 「Launch DB instance」ボタン押下AWSマネジメントコンソールにログインし、RDSダッシュボード左ペインで「instances」を押下します。
「Launch DB instance」をクリックします。
図2:「Launch DB instance」ボタン押下

(2)Step1:Select Engine
「ORACLE」タブを選択し、今回は「oracle-se1」の「Select」ボタンを押下します。
図3:Step1: Select Engine

(3)Step2:Production?
「Do you plan to use this database for production purposes?」
で以下を選択し「Next」
「No, this instance is intended for use outside of production or under the RDS Free Usage Tier」
本画面では商用利用するか尋ねられています。「Yes~」を選択するとマルチ-AZ配置とプロビジョンドIOPSをデフォルトとして設定が入ってきます。(変更は可能です。) 今回は検証用であり、無料利用枠を使用するため「No~」を選択します。マルチ-AZ配置とプロビジョンドIOPSの詳細は下記を参照してください。
http://aws.amazon.com/jp/rds/multi-az/
http://aws.amazon.com/jp/ebs/details/
図4:Step2: Production?

(4)Step3:Specify DB Details
以下の画面にてDBインスタンスのパラメータを設定します。
パラメータは「図6:Specify DB Details」の表にて記載します。
図5:Specify DB Details


http://aws.amazon.com/jp/rds/free/ 参考:Oracle DB インスタンスの起動
http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonRDS/latest/GettingStartedGuide/LaunchDBInstance.Oracle.html
ライセンスモデルの考え方について簡単に記載します。
ライセンスモデルは以下の2種類から選択可能です。
・BYOL(bring-your-own-license)
・ライセンス込み
各ライセンスモデルで使用可能なエディションは以下の通りです。
図6_2:各ライセンスモデルで使用可能なエディション

http://aws.amazon.com/jp/rds/faqs/
・BYOL(bring-your-own-license)
ライセンス数の考え方は以下になります。
クラウド環境の「バーチャル・コア」を「物理コア」と同等に換算してカウントします。
RDSのインスタンスクラスのサイズに基づき「バーチャル・コア」数が決定します。
「バーチャル・コア」をOracle Databaseのエディション毎に、以下のように計算します。
図6_3:ライセンス数の考え方

= 4 バーチャル・コア数 × 係数0.5 = 2 Processor ライセンス
参考:クラウド・コンピューティング環境におけるOracleソフトウェアのライセンス
http://www.oracle.com/jp/store/cloud-lic-170290-ja.pdf
参考:インスタンスクラスのサイズ毎のバーチャル・コア数
http://aws.amazon.com/jp/ec2/virtualcores/
・ライセンス込み
ライセンス込みについては、時間単価でライセンス料が含まれ課金されてきます。
SE-Oneのみとなりますが、例として米国東部(バージニア北部)の場合を比較してみます。
※単価は時期により変動します。
図6_4:ライセンス料の比較

参考:Amazon RDS for Oracle Database 料金表
http://aws.amazon.com/jp/rds/pricing/oracle/
少し長くなりましたが、本題に戻ります。
(5)Step4:Configure Advanced Settings
以下の画面にてDBインスタンスのパラメータを設定します。
パラメータは「図8:Configure Advanced Settings」の表にて記載します。
図7:Configure Advanced Settings


※3: デフォルト値
※4:Auto Minor Version Upgrade をYesにした場合、新規のマイナーバージョンアップがリリースされた段階で
Maintenance Window のメンテナンス時間帯で自動アップグレードが実施されます。
※5:メンテナンスウィンドウ
DB インスタンスの修正(インスタンスクラスの変更やソフトウェアのパッチ適用)が発生する場合、30分の
メンテナンス時間の開始時間を指定することができます。「No Preference」を選択するとRDSにより週に一回、
ランダムな時間が選択されます。
参考: DB Instance Maintenance
http://docs.aws.amazon.com/AmazonRDS/latest/UserGuide/Concepts.DBMaintenance.html
参考:Oracle DB インスタンスの起動
http://docs.aws.amazon.com/ja_jp/AmazonRDS/latest/GettingStartedGuide/LaunchDBInstance.Oracle.html
(6)「Launch DB Instance」を押下
図9:「Launch DB Instance」を押下

(7)インスタンス起動確認
以下が表示されることを確認し、「Close」を押下します。
図10:インスタンス起動確認


(8) インスタンス起動完了確認
Statusが「backing-up」となっていることを確認します。(約3分前後かかります。)
※ 「backing-up」が長い場合、一度左ペインの「Snapshots」などをクリックしてから、再度「Instances」に戻ると、
Statusが反映される場合があります。
図12:インスタンス起動完了確認



⑤DB接続確認
Oracle Client が入っている端末からRDSへ接続確認をします。(1)Endpointへのtnsping
以下に表示されているEndpointへOracle Client の端末からtnspingを打ち、疎通確認をします。
図15:Endpointの確認


(2) 簡易接続でDBインスタンスに接続
以下のコマンドを実行し、簡易接続を実施します。
sqlplus oracle/oracle123@orcl.<文字列>.ap-northeast-1.rds.amazonaws.com:1521/ORCL
図17:簡易接続疎通確認

(3)DBインスタンス情報の確認
以下のコマンドを実行し、DBインスタンスの情報を確認します。
show user
select host_name,instance_name,status from v$instance;
exit
図18:DBインスタンス情報確認

(4)tnsnames.oraの編集
Oracle Clientのtnsnames.oraにエンドポイントを記述し、接続識別子でDB接続できるようにします。例として、以下のディレクトリにあるtnsnames.oraを編集します。
c:\app\administrator\product\11.2.0\client_1\network\admin\tnsnames.ora
図19:tnsnames.oraの編集

(5)DBインスタンスに接続確認
以下のコマンドを実行し、DBインスタンスに接続を実施します。
接続識別子を使用し正しく接続できることを確認します。
sqlplus oracle/oracle123@orcl
図20:DBインスタンス接続確認

RDSはDBインスタンスの停止という概念がありません。起動 or 削除 になります。
DBインスタンスの起動が不要な場合は、DBインスタンスを削除してください。
削除は 「Instance Actions」 > 「Delete」 から実施します。Deleteする前に「Create final Snapshot?」の項目を「Yes」にしてスナップショットを取得することで、次回起動時にスナップショットからリストア起動することが可能となります。
以上