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【Microsoft Fabric】ショートカット機能を使ってみた
投稿日:2023/11/30
本記事の概要
Microsoft Fabric(以下 Fabric)はデータ移動からデータ サイエンス、リアルタイム分析、ビジネス インテリジェンスまでのすべてをカバーする企業向けのオールインワン分析ソリューションです。
具体的にどのようなサービスなのかは、Microsoftの公式サイトや、こちらの記事をご参照ください。
今回はFabric内のLakehouseにショートカットを作成し、使用するまでの手順をご紹介したいと思います。
ショートカット機能とは
前回の記事ではFabric内に実データを取り込むといった動作になりますが、ショートカット機能は本体を参照するシンボリックリンクのような動作を実現することができます。
ショートカット機能を使用することでFabricにデータを取り込まずともデータを利活用することが可能になります。
AWS S3のショートカットを作成
前回の記事で使用したAWS S3のデータに対するショートカットをLakehouseに作成します。
はじめにLakehouseの[Files]を右クリックし、[新しいショートカット]を押下します。
新しいショートカットを作成する画面に遷移します。
現在は内部ソースとしてLakehouse、外部ソースとして、Azure Data Lake Storage Gen2, Amazon S3が選択できます。
今後はGoogle Cloud Storage(GCS)もデータソースとして選択できるようになるそうです。
これが実現すれば、様々なクラウドサービスのオブジェクトストレージのデータをショートカットとしてFabirc内に統合することも可能になります。
今回は[Amazon S3]を選択します。
次に接続設定を行います。
こちらは前回使用した接続の資格情報を再利用することができます。
Files配下に作成されるショートカット名とS3の場所を選択します。
ショートカット名は任意ですが今回は[AWS S3 Shortcut]としました。
S3の場所は前回使用した[sts-fabtest/test]を指定します。
この設定だけでLakehouse内のFilesにAWS S3のショートカットが作成できます。
プレビューに対応している拡張子であれば、画面からファイル内を確認することも可能です。
プレビューに対応している拡張子は以下の通りです。
bmp / css /csv /gif /html /jpeg /jpg /js /json /md /mjs /png /ps1 /py /svg /ts /tsx /txt /xml /yaml
S3側のファイルが削除されるとどうなるのでしょうか。実際に検証してみましょう。
AWS S3側で[test1.zip]を削除します。
作成済みのショートカットを右クリックし[最新の情報に更新]を押下するとS3と同期が行われ、変更が反映されていることが確認できます。
ちなみにTablesにもショートカットが作成できてしまうのですが、上記キャプチャのように[正体不明]と表示され、利用はできません。
誤って作成してしまった場合は[正体不明]の配下にショートカット名が存在するので、それを削除することでリソース自体も削除できます。
検証結果
今回はLakehouseへAWS S3のバケットをショートカットとして作成する手順をご紹介しました。
次回の記事では取り込んだデータを加工し、データベースに格納する手順をご紹介したいと思います。
中川 智文(2022年入社)
株式会社システムサポート フューチャーイノベーション事業本部 ソリューションサービス事業部所属
Oracle Database, SQL Serverを中心とした案件に従事